西日本政経懇話会

北九州第577回 「施設減らし、多機能に」 循環のまちづくり研究所 中村さん 筑後七国構想を語る

 西日本政経懇話会10月例会が17日、小倉北区のホテルであり、一般社団法人

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循環のまちづくり研究所(みやま市)の中村修代表理事が「少し先の地域の未来を考える―筑後七国構想を、いま議論しています」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
 人口減少の時代、維持管理費が伴う施設を数多く造るのではなく、施設を減らして費用を抑えるよう提案している。施設を多機能化すれば、住民サービスの低下にもつながらない。
 みやま市は廃校となった旧校舎やグラウンドを活用し、生ごみなどの資源を循環させるバイオマスセンター「ルフラン」を造った。老朽化したし尿処理施設は廃止し、し尿などはルフランで資源として受け入れる。カフェや農産物加工室も備える。隣の柳川市と合わせて2カ所あった焼却場は1カ所に集約した。ごみの量が減り、各施設の建て替えに比べて建設費は安く済んだ。
 いま議論している「筑後七国構想」は、みやま市などの実践を八女市、大川市など筑後地区の7市町に広げるという考えだ。
 北九州市も高齢化、人口減少が進む。筑後地区と同じやり方ができるとは思わないが、都市にもできることはたくさんあるはずだ。 (鶴加寿子)

2022年(令和4年)10月18日

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