西日本政経懇話会

久留米512回 ポスト安倍レースが始まるか/神志名氏が講演

m8QXL2TOK.jpg 西日本政経懇話会の7月例会が13日、久留米市であり、元NHK解説委員長で政治ジャーナリストの神志名泰裕氏が「参院選後の政局展望」のテーマで講演した。要旨は次の通り。

 参院選の結果をどう見るか。自民党の勝利は間違いない。ただ32の1人区で11敗するなど大勝とは言えない。喜びも中ぐらいだったのではないか。裏返せば野党統一候補は11勝で、一定の成果はあったと言える。衆院選に向け、民進党が共産党に対して主導権を取れるか課題になる。

 参院選に勝利した安倍晋三首相は大規模な経済対策を取る方針だが、英国の欧州連合(EU)離脱問題など、円高株安の長期化が予想される中、アベノミクスは乗り切ることができるだろうか。

 その安倍政権は8月上旬に予定される内閣改造と、自民党役員人事に注目が集まる。焦点は麻生太郎副総理、菅義偉官房長官、岸田文雄外相の3人。2012年の第2次安倍内閣の誕生以来、一度も閣外に出たことのない3人の処遇がどうなるか。首相は2年後に党総裁の任期を迎える。ポスト安倍を見据えた総裁レースが始まるのか、という点から注視したい。 (中野剛史)

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