西日本政経懇話会

久留米521回「対北朝鮮の足並み乱れる」/コリア・レポート編集長、辺真一氏が講演

 西日本政経懇話会5月例会が10日、久留米市であり、コリア・レポート編集5ac0237482b70392b17f8bb98729624ddc63e065.jpg長の辺真一(ピョンジンイル)氏が「韓国大統領選後の日韓関係と北朝鮮の核・ミサイル問題の行方」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。

 投票率は77%を超え、前回を上回った。前回は高齢者の投票率が高く、朴槿恵(パククネ)氏の勝利につながった。今回も同じことが起きれば文在寅(ムンジェイン)氏危うしと言われていたが、大差で勝った。若い世代が集中するソウルで、文氏が他を引き離した。

 新首相には知日派の李洛淵(イナギョン)氏を指名した。彼は日韓議員連盟の中心人物で、日本語はぺらぺら。日本との関係改善に乗り出すシグナルとして注目している。釜山の日本総領事館前に少女像を設置した団体は、文氏を応援した。そう簡単に像を動かせないと思われがちだが、文氏だからこそ団体を説得できるんじゃないか。

 北朝鮮への対応で、日米韓3国の足並みは間違いなく乱れる。文氏は10年前の太陽政策に戻ると宣言している。もし金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が大陸間弾道ミサイル(ICBM)のボタンに手をかけたら、トランプ大統領はためらうことなく攻撃する。これを文氏がどこまで止められるか。今年そういう状況が来るかもしれない。 (片岡寛)

2017年5月11日

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