西日本政経懇話会

北九州第620回 「六方よし経営」 人権や環境への視点を/藻谷氏が講演

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 西日本政経懇話会9月例会が24日、北九州市小倉北区浅野のJR九州ステーションホテル小倉であり、経営エッセイストで立教大大学院特任教授の藻谷ゆかり氏が、自身の提唱する「六方よし経営」をテーマに講演した=写真。要旨は次の通り。
 六方よし経営は、近江商人の「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」に「作り手よし」「地球よし」「未来よし」を加えた経営概念だ。人権と環境を重視した考え方で「和のSDGs」とも言える。
 一例が、石川県能登町の数馬酒造の事業承継だ。24歳で家業を継いだ現社長は、耕作放棄地を活用した酒米づくりや遊休施設の再利用に取り組み、地域資源を事業に結び付けた。若手社員に酒造りを任せる仕組みなども導入し、就任2年目から黒字化を実現した。
 八女市の地域文化商社「うなぎの寝床」も六方よし経営の好例だろう。久留米絣(がすり)のもんぺの価値を見直し、新たな市場を開拓。商品を買い取り販売することで生産者を支えている。
 企業にとっては、人材確保の面でも六方よしの視点が欠かせない。特に若年層は就職先を選ぶ際に社会性や持続可能性を重視する傾向が強いからだ。
 経営に絶対的な正解はない。だからこそ、地域や社会に根差した価値を見いだし、選んだ道を正解にしていく姿勢が不可欠だ。 (吉田修平)

2026年(令和8年)09月26日(土)

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