筑豊第528回 憲法改正発議は今年か/龍崎氏が安倍政権語る
流通経済大スポーツ健康科学部教授の龍崎孝氏が「安倍政権の課題と展望」と題して講演した
昨年10月の衆院選で自民党は大勝したが、得票率で見ると比例代表では野党が与党を上回る。現状の選挙制度と野党の分裂が影響しており、「安倍効果」で勝った訳ではない。希望の党の代表だった小池百合子氏の「排除発言」など敵失の勝利とも言える。
安倍政権の課題の一つ、憲法改正に関しては、2019年に天皇陛下の退位と皇太子さまの新天皇即位があるので、改憲のスケジュールが入らない。同じ年にある参院選の結果次第では改憲勢力を維持できるか分からず、確実に改憲の発議をするには18年しかない。
安倍総理はアベノミクスで、日経平均株価は2万円台まで回復し、有効求人倍率も高水準となり、雇用も改善したと強調するが、所得改善など地方の人を潤す構造にはなっていない。
9月の自民党総裁選は、安倍総理を脅かす候補者はいないと言わざるを得ないが、身内びいきの政治姿勢や安倍1強政治への評価などが問われる。
(中川次郎)
2018年1月23日