西日本政経懇話会

筑豊 497回 日本の多様性「素晴らしい」/ダニエル・カールさん

danieliizuka.jpg 西日本政経懇話会2月例会が19日、飯塚市のパドドゥ・ル・コトブキであり、マルチタレントのダニエル・カールさんが「日本人との付き合いの中で感じたこと」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。
 日本の文化はバラエティー豊富でびっくりする。耳で分かるのが方言だ。高校時代に奈良に留学し、大学時代は大阪、京都で過ごした。同じ関西でも全く違う。新潟の佐渡島でも暮らした。山形で英語指導助手になり結婚もした。歴史や文化も含め、日本の多様性は素晴らしい。方言は個性だ。恥ずかしがる必要はない。
 食文化もさまざま。東北は塩辛く関西は薄味。四国や九州の南部は、しょうゆさえ甘い。私は講演で全国を回っているが、この豊かな食文化を知らない日本人は多い。
 日本を旅するほど奥深さが分かる。2020年の東京五輪に向けて、日本人はもっと郷土自慢をしてほしい。山形は果物が豊富。牛肉はおいしい。温泉も多い。でも山形の人は「何にもねえ」と言う。
 日本人の謙遜は美徳だがもっと自慢していい。自慢ばかりだと鼻につくから謙遜とのバランスが大切だ。時刻表通りに電車が来る交通網、安心に暮らせる治安など誇れることは多い。

=2015/2/20西日本新聞=

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