西日本政経懇話会

福岡第626回 日本の今後「仲間づくり大事」/伊藤氏が経済展望語る

福岡 伊藤.jpg 西日本政経懇話会の4月例会が21日、福岡市のグランドハイアット福岡であり、ニッセイ基礎研究所経済研究部の伊藤さゆり常務理事が「2026年度の経済展望」をテーマに講演した。要旨は次の通り。
 国際通貨基金(IMF)が4月に出した見通しでは、世界経済は2026年に国内総生産(GDP)の伸びが鈍化するが、27年には改善に向かうとしている。これは中東での戦争があと数週間で終結すると想定したもの。長期化すれば、エネルギー輸入国の日本では景気悪化と物価上昇が同時に進むスタグフレーションが現実化する恐れがある。
 東南アジア諸国連合(ASEAN)や欧州連合(EU)は今、通商面で大きな課題を抱えている。米国との付き合い方と、景気が低迷する中国から大量の製品が安価で外国に回る「デフレ輸出」だ。対抗策としてEUはアジア太平洋地域の各国と自由貿易協定(FTA)を結びつつある。こうした仲間づくりは日本にとっても重要だ。
 高市政権が進める成長戦略には供給力を高める狙いがあり、的を射ている。ただ戦略17分野の一つの人工知能(AI)を巡っては、米中が激しく覇権争いをしている。勝ち筋を見極めながら、仲間づくりで市場規模を拡大していくことが大事になる。 (木村知寛)

2026年(令和8年)04月24日(金)

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