福岡第537回 慶応義塾大商学部教授の樋口美雄氏が「働き方改革と生産性の向上」と題して講演した
西日本政経懇話会の福岡例会が7日、福岡市・天神の天神スカイホールで開かれ、慶応義塾大商学部教授の樋口美雄氏が「働き方改革と生産性の向上」と題して講演した。
樋口氏は、バブル経済崩壊後の「失われた20年」で、労使の生産性3原則(雇用の保障、労使の協力、成果の公正な配分)が崩れ、正社員の給与が上がらなくなったと指摘。労働者が感じる「働きがい」も、日本は他国より低いというデータを示し「日本人は勤勉に働いているにもかかわらず、足元の仕事に追われて疲れ切っている」と語った。
その上で人口減時代に労働力を確保するため、働き方改革が不可欠だと強調。「経営者が意識を変え、社員のやる気を引き出すことが大切。制度で縛るのでなく、働き方に柔軟性を持たせ、社内の実態や成果を見える化しないと働き方改革は進まない」と述べた。
(山下真)
2018年2月8日