西日本政経懇話会

北九州504回 トップアスリートに学ぶ「一流」/小松成美氏が講演

87decdc2865c71d480702189e65df4fe143ef831.jpg西日本政経懇話会の12月例会が15日、小倉北区のステーションホテル小倉であり、ノンフィクション作家の小松成美氏が「一流とは何か~アスリートたちの真実」と題して講演した。要旨は以下の通り。

 アスリートには「一流」という冠が付くことが多いが、取材を重ね、その言葉の価値観が変わってきた。スポットライトを浴びる姿は彼らの生活の一部で、99%は痛みや孤独に耐えている。ラグビーワールドカップで五郎丸歩選手がキックの前に行う「ルーティン」という言葉を聞くようになった。五郎丸選手は「皆さんも自分のルーティンを持ってください」と言っていた。毎日同じ儀式をすることで精神が安定し、重圧に押しつぶされないという。

 トップアスリートほど挫折を経験している。スキージャンプの葛西紀明選手は長野五輪で団体メンバーに選ばれず、亡き母との「金メダルをとる」という約束を果たせなかった。その後悔を胸に今も飛んでいる。

 福岡ソフトバンクホークスの王貞治会長は、巨人で選手として頂点を極めた。監督としては福岡で成績不振の時期に生卵を投げられたこともあったが、一つのチームになっていった。「成功体験を忘れ、常に新たな頂を目指す」という王会長の言葉は私の心に残っている。

=2015/12/16 西日本新聞=

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