西日本政経懇話会

筑豊523回女性の力生かせる地域に/大崎氏/

 西日本政経懇話会6月例会が14日、飯塚市片島のパドドゥ・ル・コトブキであ84325c08b54dfd4c3a6f9261c18455a3fb3cf573.jpgり、関西学院大総合政策学部客員教授の大崎麻子氏が「地方創生と女性活躍~展望と課題」と題して講演した=写真。要旨は次の通り。

 女性の活躍について考える際に必要なのは、社会的に要求される役割などの性差「ジェンダー」の視点。日本では男らしさや女らしさのイメージが育ちの中ですり込まれており、教育の機会や管理職の比率など男女間の格差を調べた国際ランキングで日本は144カ国中111位にとどまる。

 低評価の要因として女性国会議員の少なさが指摘されている。男女が等しく能力を発揮できる環境でなければ法律や公共政策にも女性の視点は反映されない。

 女性の社会進出からは新たな経済効果も生まれる。安倍政権も「女性の活躍」を中心施策に掲げるが、2000年以降女性の都市集中が続いており、Uターンも男性に比べて少ない。若年女性の流出を解消し、女性の力を生かせる地域になるには、家父長制などの価値観の転換や、家事・育児の家庭や地域での再分配が鍵になる。そのための男性の理解とリーダーシップも重要だ。 (糸山信)

2017年6月15日

これまでの記事一覧