西日本支店長会

民俗学者常光さん 妖怪テーマに講演 

常光徹 福岡都市圏に支店や支社を置く237社でつくる西日本支店長会と、西日本新聞社の取引企業などでつくるパートナーズクラブの合同例会が5日、福岡市・天神の西鉄グランドホテルであった。民俗学者で国立歴史民俗博物館名誉教授の常光徹さん(66)が、人気アニメ「妖怪ウォッチ」が火付け役となった近年の妖怪ブームになぞらえ、「妖怪の民俗文化」と題して講演した=写真。

 民俗学は、てんぐやカッパなど超自然的な存在とされる妖怪が実在するかどうかではなく、その伝承の変遷を研究する。常光さんは、江戸時代中期から書物で盛んに登場するようになった猿のようなカッパの姿が、時代を経て人に近い姿へ変わったことを紹介。「現在はカッパが町おこしの場で活躍するなど親しみやすいイメージへと変わっている。人々が科学的知識を持つようになり、恐れや迷信がなくなったのではないか」と話した。

=2015/8/6 西日本新聞=

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