玄海フォーラム

平成30年度第1回例会 続報

0887d95ad319ec2344d104d44701436e6bd719fb.jpg 唐津市で8日にあった玄海フォーラム(会長・馬渡雅敏松浦通運社長、西日本新聞社主催)の例会では、8月に就任した玄海町の脇山伸太郎町長が「玄海町の地域振興」をテーマに講演した。脇山町長は「町単独では生きていけない」と述べ、観光面などでの唐津市との連携に意欲を示した。

 2006年に約6800人だった玄海町の人口は現在、5700人を下回っている。脇山町長は「一番の課題は人口減少」と強調。定住施策や子育て支援など人口増に取り組む役場の部署が複数の課にまたがっていることを挙げ、「政策推進室を設け、人口増に関わる施策をまとめて対応するようにしたい」と述べた。
 同町には九州電力玄海原発が立地しており、脇山町長は「危機管理はしないといけない」として、事故対策や原発対応に当たる「防災・安全課」を新設する方針も説明した。11年の東京電力福島第1原発事故に関しては「事故は東電のおごりや慢心が起こしたと思った。九電には『地元意識を持ってください』と言っている」と述べた。

 観光については「玄海町だけで一生懸命考えていてもだめ。上場4町(玄海町、唐津市肥前町・呼子町・鎮西町)が一緒になって観光開発しないと、玄海町も伸びない」として、唐津市との連携の必要性を強調。「唐津市長とも一緒に地域振興を頑張っていきたい」と意気込みを語った。

 会員からは原発事故を念頭に、「玄海町だけで終わる話ではない。良い面、悪い面、(唐津市などと)一緒にやらないといけない」といった発言があった。

 脇山氏は町議を経て、7月の町長選に岸本英雄町長の後継として立候補し、初当選した。 (野村創、津留恒星)

2018年11月15日付 西日本新聞(佐賀県版)

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