公益財団法人西日本新聞文化財団が文化の日に合わせて贈る「西日本文化賞」の受賞者が次の通り決まりました。１９４０年を皮切りに、西日本新聞社が九州・沖縄地域を舞台に文化、芸術、学術などの分野で顕著な業績を上げた個人や団体を顕彰してきました。第８２回の今年から同財団が主催します。贈呈式は１１月３日（金・祝）。正賞受賞の３人による受賞記念講演会を１２月３日（日）に開催します。
　
　●学術文化部門
　▼国立病院機構福岡病院名誉院長　西間　三馨さん
　半世紀にわたり、子どものアレルギーとぜんそくの診断、治療の進歩に多大な貢献をした功績
　
　▼国学院大教授　池田　栄史さん
　水中考古学の先駆者として鷹島沖・元寇（げんこう）沈没船などの調査に尽力し、歴史研究に新たな展望を開いた功績
　
　●社会文化部門
　▼作家　青来　有一さん
　長崎に根ざして小説を執筆し続け、原爆の傷痕やキリシタンの歴史の記憶などを重層的に描いた功績
　
　●奨励賞（学術文化部門）
　▼熊本県立大教授　大島　明秀さん
　長崎の蘭学（らんがく）者・志筑忠雄の訳書「鎖国論」研究などを通じ、蘭学史上の九州の重要性を明らかにした功績
　
　●奨励賞（社会文化部門）
　▼東京芸術大准教授　山城　知佳子さん
　沖縄の人々の体験や記憶を物語性や批評性に富む映像作品によって表現し、国際的に発信した功績