聞き書きシリーズは１３日から、Ｊリーグサガン鳥栖元監督でメキシコ五輪サッカー銅メダリストの松本育夫さん（８０）による「全力に悔いなし」が始まります。
　
　栃木県出身の松本さんは早稲田大１年の１８歳のとき、当時の史上最年少で日本代表に選出。２６歳で迎えた１９６８年のメキシコ五輪では、銅メダル獲得に貢献しました。
　
　引退後は指導者の道へ進み、７９年ＦＩＦＡワールドユース選手権で日本代表監督を務めます。８３年にガス爆発事故に巻き込まれ全身大やけど、両手両足骨折の重傷を負いますが奇跡的に生還。監督として妥協を許さない指導で、Ｊリーグの強豪川崎フロンターレ、サガン鳥栖の礎を築き、長野県の通信制高校を創部１年で全国大会出場にも導きました。
　
　師と仰ぐドイツ人指導者で「日本サッカーの父」デットマール・クラマーさんとの交流も交え、熱い男の半生をつづります。聞き手はくらし文化部編集委員の山上武雄です。