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次の連載随筆 「食べる本、読む料理」 歌人 川野里子さん 29日から

2021.11.23 03:42 PM

 文化面の連載随筆は登山家の栗秋正寿さんによる「クリアキ・カリブー」に続いて、歌人、川野里子(かわの・さとこ)さんの「食べる本、読む料理」が29日から始まります。
 
 川野さんは1959年生まれで、東京大大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。歌誌「かりん」編集委員を務め、千葉市の自宅と大分県竹田市の生家を行き来する「2拠点生活」を送りながら制作・執筆しています。夫の転勤で移住した山形や米国カリフォルニア州でも短歌制作を続け、歌集「王者の道」で若山牧水賞、「歓待」で読売文学賞を受賞しました。評論集に「幻想の重量―葛原妙子の戦後短歌」「七十年の孤独―戦後短歌からの問い」があります。
 
 随筆では、小説に登場した料理にまつわる川野さんの体験を紹介しつつ、食の裏側、人類の未来にも思いを巡らせます。題字とイラストは、イラストレーターの金子ともこさんが手がけます。ご期待ください。
 
 ●筆者の言葉
 本の中にはいつも美味(おい)しそうなものが潜んでいる。それも端役で。本を読むとは招かれざる客となってその食卓を見るだけの者になるということだ。何を読んでも食べられない食べ物に心は釘(くぎ)づけになる。ストーリーより文体より、書かれたご馳走(ちそう)は魅惑的で、私の読書はどうもそんな風なのだ。そんな手の届かないご馳走を求めて右往左往。笑ったり泣いたりちょっと考えたりしたいと思う。あ、短歌もときどき挟みます。

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