聞き書きシリーズは８日から、長崎ＯＭＵＲＡ室内合奏団芸術監督の村嶋寿深子（すみこ）さん（８４）による「Ｓｏｍｅｔｈｉｎｇ　Ｗｏｎｄｅｒｆｕｌ（サムシング・ワンダフル）」が始まります。
　
　村嶋さんは長崎県大村市出身。東京芸術大声楽科卒業後に渡米し、ミュージカルやオペラの舞台で活躍しました。帰国後は東京ディズニーランドの立ち上げや室内楽専用ホールの運営に携わり、故郷の文化施設「シーハットおおむら」館長に就任。長崎県内で唯一のプロオーケストラとなる合奏団を結成し、質の高い音楽文化の普及に取り組んでいます。
　
　華やかな経歴と裏腹に半生は挫折の連続。米国ではブロードウェーの舞台に立つまで何度も壁にはね返されます。合奏団の活動も今年はコロナ禍で一時中断。そうした困難を持ち前の負けん気と明るさで乗り越えます。タイトルは直訳すると「何か素晴らしいもの」。聞き手は長崎総局の山本敦文です。