13日から聞き書き新シリーズ 「夢掘りびと」 福岡大名誉教授 小田 富士雄さん
2018.10.05 04:57 PM
聞き書きシリーズは13日から、福岡大名誉教授(考古学)の小田富士雄さん(85)=福岡県筑紫野市=による「夢掘りびと」が始まります。
「遠(とお)の朝廷(みかど)」と称された大宰府政庁跡(福岡県太宰府市)の本格的な発掘開始から、今年で50年。開発の波が押し寄せたのを機に国は史跡拡張と発掘を決定し、1968年10月にくわ入れ式を行いました。九州大助手だった小田さんは大宰府史跡発掘調査指導委員会幹事に就任。現在は同史跡調査研究指導委員長を務めるなど、調査に関わってきました。
小田さんは福岡県八幡市(現北九州市)生まれ。旧制小倉中(現小倉高)時代から考古学部に所属して遺跡発掘調査などに参加。九大進学後は、九州各地を発掘して回り、ピーク時は年間200日を超えました。九州内外の弥生、古墳時代の遺跡や、世界文化遺産となった宗像・沖ノ島なども調査しています。
後輩に「鬼軍曹」と恐れられる厳しさの半面、古代人の夢を掘り起こすロマンも併せ持つ考古学者の半生を描きます。聞き手は筑紫支局の南里義則です。
=2018/10/05付 西日本新聞朝刊=