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23日から聞き書き新シリーズ 「父ありてこそ」 福岡県人権研究所顧問 林 力さん

2017.08.17 03:41 PM

 聞き書きシリーズは23日から福岡県人権研究所顧問の林力さん(92)=福岡市城南区=の「父ありてこそ」が始まります。林さんは九州の同和教育の先駆者で、現在はハンセン病家族訴訟の原告団長を務めています。

 長崎県大村市出身。小学校の教諭だった1957年、学校教育で部落差別問題に取り組もうと、有志2人と福岡市同和教育研究会を結成。高校教諭、大学教授を経て90歳を過ぎても教壇に立ち、人権と教育に生涯関わり続けています。

 父(故人)はハンセン病患者でした。社会の根強い偏見・差別から父の存在を秘していましたが、部落解放運動に触発されて74年に公表。講演や著書、そして法廷で、国の誤った患者隔離政策と、元患者や家族が被った苦難を訴えています。

 戦前、戦後の起伏に富む人生は父の存在抜きに語れない‐。タイトルには林さんの思いが込められています。聞き手は報道センターの前田隆夫です。

=2017/08/16付 西日本新聞朝刊=

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