次の連載随筆 「世界はボーダーフル」 九大・北大教授岩下明裕さん 31日から
2016.08.24 03:59 PM
文化面の連載随筆は近藤薫さんの「金のオタマジャクシ」に続き、31日から九州大アジア太平洋未来研究センター教授、岩下明裕さん(53)の「世界はボーダーフル」が始まります。
岩下さんは1962年熊本市生まれ。鹿児島のラ・サール高から九州大に入りソ連・ロシア外交を専攻。2003年に刊行されたルポルタージュ「中・ロ国境4000キロ」(角川選書)で注目され、中国・ロシア間による領土問題の解決手法の応用を探った「北方領土問題」(中公新書)で第6回大佛次郎論壇賞を受賞。国境学・境界研究の第一人者です。今年1月には北海道大スラブ・ユーラシア研究センター教授の肩書を持ったまま九大教授に就任しました。
連載では、北方領土など日本が抱える領土問題の現場をはじめ、世界各地にあふれるボーダーを訪ね、感じたことをつづります。イラストは本紙デザイン部の大串誠寿が担当します。
●筆者の言葉
グローバル社会、ボーダーレスな世界。人類の輝く未来を描いていたはずのフレーズがいまやむなしく響く。人々は内向きになり、外に向かって壁を作り、国と国はたたき合う。「領土を守れ、敵を追い出せ」と。
だが、境界(ボーダー)は移ろいやすい。それでも人々は境界から逃れられない。そんな境界との付き合い方を"ご指南"しましょう。
=2016/08/24付 西日本新聞朝刊=