30日から聞き書き新シリーズ 「心は軽(かろ)く」 前九州国立博物館館長 三輪 嘉六さん
2016.06.26 03:12 PM
聞き書きシリーズは30日から新連載がスタートします。九州国立博物館(福岡県太宰府市)の初代館長として、まったく新しい博物館の姿を示し、10年間に来館した1300万人をあっと言わせ続けた三輪嘉六さん(78)=岐阜県瑞浪市=の「心は軽(かろ)く」です。
2005年10月に誕生した同博物館は、九州の人たちが長年誘致運動を繰り広げた「百年の夢」でした。三輪さんは02年に設立準備室長に就任し、開館に向け数々の難問に立ち向かいました。就任時の収蔵品は、ほぼゼロ。しかも三輪さん自身、博物館の勤務経験がゼロ。そんな逆境も、機知に富んだアイデアと粘り強い交渉力で乗り切りました。開館後も海外交流や文化財の修復活動を通じた展覧会開催などで手腕を発揮しました。
連載では古里・岐阜での幼少期、考古学の世界に踏み出した奈良文化財研究所時代、文化財保存に心血を注いだ文化庁時代と、三輪さんの歩みの全てが九州国立博物館と結び合っていることを紹介します。熊本地震への思いも伝えます。聞き手は編集企画委員会の塩田芳久です。
=2016/06/26付 西日本新聞朝刊=