次の連載随筆 我(われ)も行人(ゆくひと) ノンフィクション作家 足立倫行さん 5日から
2013.08.02 06:18 PM
文化面の連載随筆、映画監督川島透さんの「博多パラダイス」は2日で終わり、5日からノンフィクション作家足立倫行さんの「我(われ)も行人(ゆくひと)」が始まります。
足立さんは1948年生まれ、鳥取県境港市出身。海上自衛官だった父親の勤務の関係で、長崎県佐世保市で高校生活を送りました。早稲田大学中退後、週刊誌記者を経てフリーに。デビュー作「人、旅に暮らす」以来、人物ルポルタージュや紀行ドキュメントを相次いで発表しています。九州から北海道までイカ漁を追った「日本海のイカ」、同郷の漫画家水木しげるさんの素顔に迫った「妖怪と歩く」などが代表作です。近年は古代史への関心を深め、「倭人伝、古事記の正体」などの著書があります。
連載タイトルは与謝蕪村の句「門をいづれば我も行人秋の暮」から。人生は、旅。転校し、取材で滞在し、観光で訪れた地での体験や人々の思い出をつづります。挿絵は福岡市在住の美術家、初島さつきさんが担当します。ご期待ください。
●筆者の言葉
私は、さまざまな興味ある対象をルポするノンフィクション作家を、35年ほどやってきた。好奇心旺盛というか、他に取り柄(え)はなく、それだけで突っ走ってきた気がする。
小学校4年で故郷(鳥取県境港市)を離れ、小学校三つ、中学校二つ、高校二つと各地を転々とした体験が影響しているようだ。
ゴーギャンではないが〈我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか〉。自分に則して書き綴(つづ)ってみたい。
=2013/08/02付 西日本新聞朝刊=