8日から聞き書き新シリーズ 原爆を背負って 日本被団協代表委員 谷口稜曄さん
2013.07.06 06:37 PM
聞き書きシリーズは、8日から新連載が始まります。日本原水爆被害者団体協議会代表委員、谷口稜曄(すみてる)さん(84)=長崎市=の「原爆を背負って」です。
谷口さんは福岡県に生まれ、幼少のころに母を亡くし、長崎市の祖母宅に引き取られました。1945年8月9日、16歳の時、郵便配達中に被爆。背中一面を原爆の熱線で焼かれました。3年7カ月に及ぶ治療の後も背中の傷は癒えることなく、68年たった今もなお、谷口さんを苦しめ続けています。
戦後の反核・平和運動に胎動期から携わり、80代になっても第一線で活動する「被爆者の顔」。海外での演説、講演は20回を超えます。背中が真っ赤な血で染まった17歳当時の谷口さんの写真は、原爆の恐ろしさを伝える一枚として世界に知られています。
原爆に人生を狂わされ、戸惑いながら運動の先頭に立ってきた谷口さんの足跡。原爆が長崎にもたらした悲しみと怒り、そして被爆者の核兵器廃絶の願いをつづります。長崎総局の久(ひさし)知邦が担当します。
=2013/07/06付 西日本新聞朝刊=