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アドバンス21体験記

アドバンス21体験記を話してもらいました。

河津 由紀子

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河津 由紀子

こどもタイムズ編集部 2005年入社

01「アドバンス21」はどこで何をしたか。

 ハワイのオアフ島で、スキューバダイビングの中級資格「アドヴァンスド・オープン・ウオーター」と、酸素濃度の高いボンベを使用する資格の2つを取得。緊急時に心肺蘇生などの一次処置を行う「ファースト・エマージェンシー・レスポンダー」の講習とテストも受けました。ダイビングの初級資格は持っていたのですが、さらに深く、難しい場所も潜れるようになりたかったことと、いずれはレスキューダイバーの資格も取りたいと思っているので、この企画を立てました。またダイバーには「海でとっていいのは写真だけ、海に残していいのは思い出だけ」という言葉があって、海を守るための法整備が進む現地ではどのように守っているのかについても聞いてみたいと思っていました。

02印象深かった出来事や経験。

 この年(当時36歳)になって、猛勉強したことです。ハワイでの研修ですから、もう少しバカンス・バカンスした生活ができるかと思いきや、実技講習、学科講習と、試験が盛りだくさんで、毎晩、分厚い教科書との戦いでした。ディープダイブの危険性、新種の海洋生物を発見したときの対応、より上手に中性浮力を保つには―など、さまざまなことを学びます。実習では、太陽光がほとんど届かない深さ約30メートルまで潜り、沈没船(日本船だった!)の探検をしました。大型のサメやウミガメ、歩ける魚カエルアンコウ、イルカなどにも遭遇できました。また、ダイビング以外でも、真珠湾攻撃で沈んだ戦艦アリゾナや、日本の降伏文調印式の場となった戦艦ミズーリ、学童疎開船対馬丸を沈没させた潜水艦ボーフィンなども見学してきました。これまでの取材で、戦争体験を話してくださった取材相手のみなさん(もうほとんどの方が亡くなりました)のことを思い出し「受け取った平和のバトンは次に渡すまで離すまい」とあらためて思いました。

03「アドバンス21」を通じて感じたこと、今後に生かしたいこと。

 振り返ってみると、入社してからの勉強は「記事を書くため」だったなぁ~と思うんです(それも嫌いじゃないんですけど)。それが、研修とはいえ35歳を過ぎて「自分のため」にこんな猛勉強をするなんて、思ってもみませんでした。やり遂げてみると、なんとも心地いい。今まで意外と自分のために時間を使っていなかったんだと感じました。何かにつけてすぐ「この現象は社会が…」と考えちゃうクセとか、「これは記事化できるか…」みたいな価値判断に走っちゃう思考とかがほぐれて、「自分は何を書きたいか」という、もう一つの軸足が戻ってきたような感じがしました。ダイビングの資格や応急処置の知識を、直接業務に生かすチャンスはきっとないんです。でも、研修の数カ月後、駅で倒れたおじいさんの応急処置ができたんですよ。それだけで十分、この研修で学んだ価値はあった!

Profile

福岡県出身

2005年
入社、編集局に配属
1年目
久留米総局
3年目
本社地域報道センター
7年目
育児休業
8年目
復職、本社報道センター
10年目
生活特報部
12年目
アドバンス21を実施
14年目
こどもタイムズ編集部

普段の仕事内容

 こども記者と一緒に取材に行くため、企画や調整、記事の執筆・編集をしています。年間約50~70人の小学4年生~中学生がこども記者に認定されますが、その成長していく姿を目の前で見ることができたり、斬新な視点のこども記者の取材に感動したりしています。こども記者の記事は「もの知りこどもタイムズ」という面に掲載されています、よかったら覗いてみてください。

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