西日本政経懇話会

大牟田台50回「動物福祉」で入園者増/大牟田市動物園・冨澤さん

西日本政経懇話会1月例会「大牟田」が23日、大牟田市のホ冨澤奏子大牟田.jpgテルニューガイアであり、同市動物園の企画広報担当、冨澤奏子さんが「小さな動物園の大きな挑戦」と題して講演した。要旨は次の通り。
 大牟田市動物園は1992年の施設全面リニューアルをピークに徐々に入園者数が減少し、一時は閉園が検討された。2006年に指定管理者制度が導入され、西日本メンテナンスの運営が始まってから増加に転じた。なぜか。「動物福祉を伝える動物園」のコンセプトを明確にしたからだ。
 動物の生活の質を上げる「動物福祉」の前提として、動物も痛いといった感情や思考があるのを理解してほしい。当園は原則的に動物が嫌がることはせず、その上で取り組んでいるのが「環境エンリッチメント」と「ハズバンダリートレーニング」の2本柱だ。
 環境エンリッチメントは、展示場や寝室の環境を豊かにする取り組み。例えばライオン舎内に立てた木の上部に餌を置き、ジャンプで取るような工夫だ。野生下と同じ状況にはできなくとも、飼育動物ができる行動の選択肢を増やすことが大切だと考えている。
 ハズバンダリートレーニングは、リスクになる麻酔などのストレスをかけず、体調管理のための体重測定や採血を、動物の協力を得て実施するために訓練すること。地道なトレーニングが必要だが、当園ではライオンやキリンなど多くの飼育動物で成功している。こうした取り組みは、市民の理解と支援で成り立っている。 (吉田賢治)

2020年(令和2年)01月24日(金)

これまでの記事一覧