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研修制度

「沖縄の負担 どこに」

社会部 入江 剛史

 腹の底を突き上げるような砲弾の発射音に身を固くした。3年前、在沖縄米海兵隊の実弾射撃訓練を日出生台演習場(大分県)で取材した。沖縄県金武町での訓練が日出生台など5演習場に分散移転されたものだ。その後、沖縄の負担は軽減されたのか。それを確かめるために研修を利用して金武町を訪ねた。

 旧着弾地近くで暮らす男性は当時を振り返った。爆音とともに家の壁が揺れ、山火事が起きていた。1997年度に訓練が分散移転され、その「負担」はなくなった。

ただ─。男性は空を見上げた。「次はオスプレイか…」。

 普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備された米軍新型輸送機オスプレイ。開発段階から事故が相次ぐ輸送機は金武町の空も飛ぶ。普天間飛行場近くを散歩していたお年寄りがつぶやいた。「墜落の危険は感じるけど、ずっと基地があるから慣れもある」。基地で働く人も身近にいるから、基地に反対とも賛成とも言えない。

 基地の74%が集中する沖縄。本土から離れた島に「負担」を押しつける構図は戦後から続く。その「慣れ」につけ込むかのように、日米両政府は2013年4月、普天間飛行場の県内移設に合意した。自治会長の一人は目を伏せた。「まだ沖縄は米軍に占領されているのではないか」。米軍機が飛ぶ音が耳鳴りのように響いていた。

(2013年3月30日~4月14日)

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