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「台頭するインドと、黄昏れる米国?」

東京支社報道部 伊藤完司

 インドの首都デリーの玄関口、ニューデリー駅前に立って驚いた。
 砂ぼこりが舞う目抜き通りのど真ん中を牛や犬が練り歩き、ハエがうるさく飛び回る。物乞いの子どもたちが施しを求めて観光客を取り囲む。アカデミー賞を受賞した映画「スラムドック・ミリオネア」を彷彿とさせる貧しさが生々しく見せつけられた。
 アドバンス21の研修で、米国のニューヨーク、インドのデリーなどを訪れた。「巨大市場」インドに日本企業が進出するというニュースが連日のように伝えられる。一方で、米国は世界最強国の地位が揺らいでいる、とされる。その両方の街を歩き、現地の雰囲気を肌で感じたかった。
 デリーから車で約1時間、長閑な田園地帯や昔ながらの街並みを抜けて、隣町のグルガオン市に入ると、急に近代的な都市が現れた。ビルに掲げられた看板は、東芝や京セラ、ダイキンといった日本でおなじみの企業のものばかり。スーツを着込んだ欧米人やインド人、日本人が行き交う。物乞いや自転車タクシーも見当たらない。デリーの喧噪とは無縁の世界だ。
 グルガオン市には、スズキの子会社「マルチスズキ」の広大な工場もある。インドの街中で最もよく目にする車はアルトやスイフトといったスズキ車だ。「スズキは1980年代からインドに進出しているが、ほかの日本企業はインドに来るのが遅いよ」(デリーの旅行会社社員)といった声を何度も聞いた。
 インドは12億人の人口を抱え、世界が注目する巨大市場だが、インフラの整備や政治の混乱など不安定要素も少なくない。欧州債務危機のあおりをうけて、経済成長は失速気味だ。米国も欧州債務危機の影響は受けてはいるが、インドの前に訪問した米国・ニューヨークの方が、活気があるようにも感じた。インドは中国のような経済大国になることができるのか、米国の繁栄はこのまま続くのか、これからも注視し、できることなら両国とも再訪したいと思った。

(2012年4月16日~5月5日)

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