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研修制度

ふるさと九州を深く知る

鹿児島総局 杉野斗志彦

 九州で生まれ育ち、九州の新聞社に勤めながら、どれだけふるさとを理解しているだろう。そんな思いから今回の研修を思い立った。
九州の一番の魅力は自然の豊かさ。同時に自然の脅威にさらされている。今年は43人の犠牲者を出した雲仙・普賢岳の大火砕流から20年。長崎県島原市の雲仙岳災害記念館は、火山のメカニズムの紹介とともに、大火砕流の惨状を紹介。犠牲になった報道関係者の焼け焦げたテレビカメラなどが展示され、火砕流のすさまじさを実感した。熊本県阿蘇では、むき出しになった岩肌が黄緑色に染まり、噴煙が立ち上る火口で〝地球の鼓動〟を感じた。訪問から10日後、火口は噴火によって立ち入り禁止に。火口でひっきりなしに流れていた火山ガス注意のアナウンスを思い出し、あらためて活火山であることを思い知らされた。
長崎では世界遺産暫定リストに登録されている九州・山口の近代化産業遺産群の一つ、端島(軍艦島)の炭坑跡に。周囲は護岸堤防に囲まれ、何度も埋め立てしながら拡張してきた人工の島。最盛期には5300人が暮らしたといい、日本一古い鉄筋コンクリートの集合住宅など風化が進む建造物がひしめき合う姿には、人間の飽くなき挑戦と自然への無力さ、物悲しさを感じた。大分県豊後高田市では、550㍍の通りに、懐かしい店や看板が立ち並ぶ昭和の街並みを見学。佐伯市では、国木田独歩が一時期を過ごした下宿などを見学した。訪問した場所は30カ所以上、移動距離は3000㌔を超えた。「九州は広かった」。駆け足ともいえる日程で各地の素晴らしさを十分堪能できたかは、はなはだ疑問だが、想像以上に多様な自然や文化、歴史の奥深さに触れ、ふるさと「九州」の魅力をあらためて感じた。

(2011年4月27日~5月10日)

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