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欧州の歴史・文化的遺産とまちづくり

アジア室 高倉弘行

 自治体の総合計画策定を支援する業務の参考とするために、ドイツ、ポーランド、チェコの歴史・文化的遺産が市民生活とどのように共存しているか具体的事例を探った。
 ドイツのニュルンベルク旧市街は第二次世界大戦で壊滅的な被害を受けたものの、現在は中世の街の姿そのままに復元されている。ニュルンベルク駅から市のシンボルであるカイザーブルク城まで2km足らずの道のりは、今回の旅の中で最もヨーロッパらしい雰囲気に満ちた空間だった。
 だが、その旧市街を貫くメインストリートは「いかにも観光地」という感じではなかった。人口50万人の大都市の中心市街地らしく、大型ショッピングセンターやマクドナルドやスターバックスといった見覚えのある看板は多数目にするものの、日本のように派手な装飾で自己主張することなく、レンガ色の建物群の中に調和するように設置されている。また中央広場に出店している屋台には観光客用の土産物だけでなく、果物や花などの日用品が多数並んでおり、来訪者としても、そんな生活感を感じる町並みを歩くのがまた楽しかった。
 チェコの首都プラハ中心部にあった巨大ショッピングモールは、外観が周囲の歴史的建造物と無理なく同化していたのが興味深かった。中に入ると様相は一変。地上2階、地下2階で吹き抜け構造になった売り場には著名なブランド店が多数出店しており、さながら巨大なアミューズメントパークとなっていて、夜遅くまで市民や観光客でにぎわっていた。
 ポーランドのアウシュヴィッツ強制収容所はまさに後世に残すべき世界遺産だった。しかし、周辺の軍需工場跡にまで保存の手は回っていなかった。一方、最近ではドイツをはじめ国外から収容所の除草作業などのボランティアを申し出る人が増えているという。これら歴史・文化的遺産は実に多くの人に支えられているということを改めて実感した19日間だった。

(2010年2月22日~3月12日)

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